両立支援等助成金【介護離職防止コース)
最近表題の助成金のお問い合わせが増えております。
介護は育児と違い、「いつまで」という期限が定まらないので従業員の方にとっては大きな問題です。
貢献してきてくれた方が介護を理由に離職する必要がないよう制度を整えましょう。
両立支援の助成金はいくつかありますが、今回は介護離職防止コースについて纏めます。
目次
介護離職防止コースとは
介護に直面した従業員の方が介護と仕事を両立できるよう制度を整えると申請できる助成金です。
介護休業を取得してもらう場合と労働条件を変更し仕事と両立してもらう場合の2パターンあります。
その前に就業規則をチェック
まずは自社の就業規則をチェックしてください。
介護休業等について記載されていますか?
記載がある場合でも具体的な内容が整備されており且つ現行の育児介護休業法の基準に達していることが必要です。
育児介護休業法は大きな改正がありました。
作成後時間の経過している就業規則は基準に達していないケースもありますので見直しをお勧めします。
①介護休業
休業取得時と職場復帰時に申請でき、それぞれ30万円が支給されます。
休業期間は介護休業初日から1年以内に合計5日以上です。連続でなくても構いません。
取得時と復帰時に面談をし、その記録を残さなければならないのでご注意ください。
取得時は面談で得た情報により介護支援プランを作成しなければなりません。
そして条件が合えば上記金額に加算される場合があります。
・代替要員を新規雇用した場合:20万円
・他の社員に代替させ手当を支払った場合:5万円
・休業する従業員に制度の個別周知、仕事と介護を両立しやすい環境を整えた場合:15万円
注意点は職場復帰時にのみ申請する、ということができないことです。
必ず取得時の申請をしておきましょう。
また、復帰時には原職復帰させることが原則となっています。
②介護両立支援制度
介護支援プランを作成し、介護と仕事の両立ができるよう支援した場合に申請でき、30万円が支給されます。
こちらも①と同じく、
休業する従業員に制度の個別周知、仕事と介護を両立しやすい環境を整えた場合:15万円
が加算されます。
③新型コロナウイルス感染症対応特例
新型コロナウイルス感染症の対応策として従業員に特別な休暇を取得させた場合に下記の額が支給されます。この休暇は有給であることが条件です。
(1)休暇が5日以上10日未満:20万円
(2)休暇が10日以上:35万円
(1)(2)合わせて1年度5人までとなっています。
まとめ
仕事と介護の両立は労使双方にとってプラスになります。
高齢化が進んでいく中、介護は避けられない問題で突然そのような状態になるかもしれません。
前もって制度を整え、規則に盛り込んでおきましょう。
東京労働局HPに詳細パンフレット等があります。
Q&Aはかなり細かく説明されているので参考にしてみてください。
東京労働局:https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/newpage_kaigorisyoku.html
Q&A:https://www.mhlw.go.jp/content/001098369.pdf